2023.05.12

スマートシティの実現に欠かせないIoTとは

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国を挙げてスマートシティへの取組みが進む昨今、ICT(情報通信技術)の技術は、まちづくりにおいてもますます重要なものとなっています。ここでは、まずスマートシティとはどのようなものであるかを押さえ、ICTの中でもスマートシティの実現に欠かすことのできないIoTの技術とその働きについてご紹介します。

スマートシティとは

スマートシティとは、ICTなどの先端技術を活用してさまざまな課題を解決し、生活者や企業などあらゆる人にとっての利便性や快適性の向上を目指す都市や地域のことを言います。

スマートシティでは、センサーやカメラを地域内に張り巡らすなどしてデータを収集し、統合してAIで分析。必要に応じて設備・機器を遠隔制御することで、インフラ・施設・運営業務を最適化していきます。エネルギー管理、治安維持、高齢者や子どもの見守り、交通渋滞解消、災害対策などの課題の解決が期待されています。

海外では、2000年代にヨーロッパでスマートシティの取組みが始まり、スペイン・バルセロナなどで先行しています。日本は後れを取りながら、2021年に内閣府・総務省・経済産業省・国土交通省が合同で「スマートシティガイドブック」をとりまとめ、スマートシティの実現に向けた動きを加速しようとしています。官民が連携した展開も始まっています。

参考最新スマートシティ動向 世界はここまで進んだ!

スマートシティを支えるIoT

スマートシティでは、ICTのさまざまな技術が活用されています。その中でIoTの技術は、AI、ビッグデータ、通信ネットワーク技術などと並んで、スマートシティを実現するために欠かすことのできない技術と言えるでしょう。

IoT(Internet of Things)とは、「モノのインターネット」の略称で、さまざまなモノをインターネットに接続してデータをやり取りする仕組みを指します。家電、自動車、ロボット、センサー、スマートスピーカーなどIoTの対象は幅広く多種多様ですが、スマートシティにおいては、主に次のようなIoT機器が活用され、都市のインフラとなっています。

センサー・カメラ

スマートシティの取組みが進む都市の多くでは、さまざまな役割を担うセンサーやカメラが街中に設置され、インターネット経由でデータを集めて管理し、さまざまな公共サービスに役立てられています。

防災の分野では、河川などにセンサーやカメラを設置することで水位情報などを検知し、災害情報を住民にリアルタイムで提供するシステムを構築しています。防犯対策としては、駅周辺や施設・公園などに防犯カメラやセンサーを設置して、屋外情報や人の流れを把握します。高齢者や子どもの見守りにも有用で、ビーコンタグ(BLEタグ)とカメラをセットで導入した自治体も出てきました。

公共の施設では、センサーやカメラで温度や湿度、人の有無・人数などを検知し、空調システムや照明機器などを自動的に制御。建物内の環境を常に最適な状態に保てるだけでなく、エネルギー消費を見える化して省エネにも役立てられています。

現在海外で先行するスマートシティでは、交通の分野での課題解決にセンサーやカメラが大きな役割を果たし、交通渋滞の緩和や交通取締りの自動化、駐車スペースの効率的な管理などが実現しています。主要道路に設置されたカメラで交通状況を検知し、必要に応じて信号機をコントロールして交通渋滞を緩和。カメラとスピードセンサーでスピード違反の取締りを自動化。車道の駐車スペースの管理には、路上に敷設された駐車センサーが働き、住民はスマートフォンのアプリなどで空車が確認できるほか、駐車違反のチェックも自動化されています。

スマートメーター

スマートメーターとは、通信機能の付いたメーターのこと。電気やガスなどの使用量を自動で検針して通信回線で遠隔に通知するほか、さまざまな機能を持っています。

スマートシティにおいては、スマートメーターからのデータによってエネルギー消費が見える化するため、最適なエネルギー管理が可能となります。すでに多くの公共施設において、省エネの効果が出てきています。緊急時や災害時には、ガス漏れが起こると早期に検知して遠隔で遮断。復旧時にも遠隔で開栓できるため、早期復旧が可能です。都市の安全と利便性に大きく貢献しています。

参考ガスメーターもスマート化! 電気に続きスマートメーターの普及へ

スマートゴミ箱

都市の街角を中心に近年普及が始まっているスマートゴミ箱は、IoTセンサーを内蔵するゴミ箱です。ゴミ箱が満杯になると自動的に圧縮したり、ゴミの蓄積状況をリアルタイムで把握できるので、満杯のゴミ箱を優先的に回収したりすることが可能です。街の美観維持に加えて、ゴミ回収作業の効率化が図れるソリューションです。ソーラーパネルを備えて電気代をゼロにできるタイプもあり、エネルギー消費の面でも負担が増えません。

参考:SDGsに貢献するIoT活用とは? SDGsの意味から取り組み事例まで

スマートポール

スマートポールは、5G基地局、高速Wi-Fi、非常用バッテリー、センサー・カメラ、デジタルサイネージなど、複数の機能を搭載する新しい都市インフラです。形状によって、ポール型とサイネージ型の2タイプがあります。日本では、2020年より西新宿で設置が始まりました。

スマートポールでは、センサーで気象情報の収集や空気中の汚染物質の計測を行ったり、カメラで防犯や混雑状況の把握に役立てたりしています。デジタルサイネージを備えたタイプでは、地域情報や災害情報、熱中症などのアラートなど、人々の安心安全のために必要な情報を発信しています。

スマートポールの写真
(東京都デジタルサービス局「西新宿の新たな生活を支える5G搭載スマートポール」より引用)

まとめ

IoTをはじめとしたICTの技術は、スマートシティの根幹を担っていると言っても過言ではないでしょう。日々進化するIoTの機器を賢く取り込み活用して、住民にとっても企業にとっても、利便性が高く安心安全で快適なまちづくりを期待したいものです。

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