2023.02.22
ガスメーターもスマート化! 電気に続きスマートメーターの普及へ
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電気、ガス、水道などのメーターといえば、かつては検針員さんが各世帯を回って使用量をチェックするのが一般的でした。しかし、スマートメーターの普及が進む現在、検針員さんを目にする機会が減っていることにお気づきでしょうか。
ここでは、ガスのスマートメーターにフォーカスして、その機能やしくみ、導入メリットなどについて解説します。
ガスメーターのスマート化
スマートメーターとは、通信機能の付いたメーターのこと。電気やガスなどの使用量を把握し、通信回線で遠隔に通知するほか、さまざまな機能を持っています。現在では電気のスマートメーターが先行して、全国での普及率は約9割に及んでいます。ガスは大きく後れを取っていますが、スマートメーターの普及が急がれています。
都市ガスのスマートメーター
都市ガスで現在ほぼ100%普及しているマイコンメーターは、地震、ガス機器の消し忘れ、ガス漏れなどの異常を検知すると自動的にガスを止める保安装置を備えています。それに加えて通信機能を内蔵し、遠隔で都市ガスの検針や閉栓などを行えるのがガススマートメーターです。
ガススマートメーターのシステムは、通信機能付きのスマートメーター、通信ネットワーク、センターシステムによって構成されます。遠隔検針の場合では、各スマートメーターが取得した検針値は、まず無線のメーター間通信で中継器まで送られ、中継器はメーター数十台分の検針値を集約してセンターシステムに送ります。

スマートメーターや通信ネットワークは消費電力を抑えた仕様になっており、搭載した電池のみでメーターの有効期間である10年間の長期駆動が可能です。また、ガスメーター間でバケツリレー方式の多段中継を可能にするUバスエア(1)やセンターシステムへの通信にLPWA(2)が採用されるなど、低消費電力で高速の通信技術が搭載されていることも特長です。
*1 Uバスエア:920MHz帯を利用した超低消費電力の通信方式で、メーター間での多段中継が可能。
*2 LPWA(Low Power Wide Areal)通信:低消費電力で長距離通信を実現する通信方式。
LPガスのスマートメーター
LPガスの業界でも、スマート化に取り組んでいます。都市ガス用スマートメーターと共通する通信技術を用いて、LPガスメーターに一体装着できる無線通信端末やシステムが次々に発売されており、ニチガス「スペース蛍」、ミツウロコクリエイティブソリューションズ「SmartOWL」、アズビル金門「ガスミエール」などがその一例です。
ガススマートメーター導入によるメリット
通信機能をもつガススマートメーターの導入によるメリットは、検針業務の効率化に限りません。さまざまなメリットについて見ていきましょう。
遠隔検針・遠隔閉開栓で業務効率化
各世帯のガス使用量のデータは、スマートメーターが自動検針してガス会社のセンターシステムに送られます。ガスメーターの検針のために検針員が各世帯を回る必要がなくなるので、大幅な省力化が図れます。また、必要に応じて閉開栓も遠隔から可能となり、合わせて現地作業の効率化がかないます。
近年増加しているオートロックの集合住宅では、検針や閉開栓の作業に不便が生じることがありますが、遠隔検針・遠隔閉開栓の機能で効率化が進みます。
緊急時・災害時の安全確保と早期復旧
緊急時や災害時に起こったガス漏れを早期に検知し、遠隔で遮断。復旧時には開栓を遠隔から行えます。地震時の遮断では、自動復帰します。保安情報を遠隔で監視できるので、ガス供給トラブルの早期発見にも役立ちます。
従来のマイコンメーターにも十分な保安機能がありますが、スマートメーターはこれに加えて、保安情報の監視ができたり、遠隔から閉開栓ができるなどのメリットがあります。
データ活用
スマートメーターが取得するデータを活用して、新たなサービスにつなげることも期待されています。ガス使用量データは省エネの提案や高齢者の見守りサービスに、内蔵する感震センサーからのデータは建物の設計や都市開発に活用することが検討され始めています。
ガススマートメーター普及の現状と課題
東京ガス、大阪ガス、東邦ガスの都市ガス事業者3社は、スマートメーターシステムを共同開発するほか、導入についても共同歩調をとっており、2024年度に順次始めるとしています。東京ガスでは、2019年3月からスマートメーターへの取り替えを実施してきており、2021年6月からは順次遠隔での検針も始めていますが、スマートメーターの運用はまだ始まったばかりと言えるでしょう。
ガススマートメーターへの移行に時間がかかった原因の一つに、保安機能を備えたマイコンメーターがすでに先行して設置されていることがあります。また、ガスならではの技術開発が必要でコストがかかることや、機器の高価格化、導入後の通信費用なども重しになっているようです。スマートメーターを全国で普及させていくためには、これらのコストをいかに低減するかが重要な課題です。
まとめ
スマートメーターの導入によってもたらされる、ガス設備の保安のさらなる強化や業務効率化が期待されています。電気からは大きく遅れましたが、ガスのスマートメーターの導入も今後進んでいくことでしょう。普及への後押しとなるコストダウンが待たれます。