2023.01.13
介護DXはここまで進んだ! 最新のテクノロジーが介護現場を変える
- #DX

少子高齢化が進む日本において、介護業務のあり方を変革する介護DXは待ったなし。既に多くの介護施設において、最新のデジタル技術を活用した機器やサービスの導入が進んでいます。本記事では、このうちの見守りシステムを中心に、その機能と導入効果を紹介します。
介護DXとは
DX(デジタル・トランスフォーメーション)とは、デジタル技術の活用によって提供サービスや組織、業務そのものを根本的に変革していくような取り組みを指す概念です。あらゆる分野でDX化が進められる中、介護業界も例外ではありません。むしろ介護の現場にはデジタル技術によって省力化できる業務が多く、介護のDX化は急速に進み始めていると言ってよいでしょう。
介護ソフトや見守りシステムの採用により、業務の効率化や介護サービスの質向上を実現した施設も増えてきました。将来的には、介護ロボットの導入も期待されています。施設利用者や働く人材から選ばれる介護施設であり続けるためにも、今、介護現場を変革する介護DXが求められているのです。

見守りシステムの概要
見守りシステムでは、IoTやAIなどのデジタル技術を駆使して、主に介護施設居室内の高齢者の見守りをします。遠隔で素早く入居者の状態を把握できるため、介護スタッフの負担を軽減しながら、見守りの質を高めることができます。
IoT(Internet of Things)=「モノのインターネット」と呼ばれ、様々なモノをインターネットに接続できるようにして、もっと便利に使うための技術のことを指します。この技術を使うと、家電をスマートフォンから操作したり、現在の部屋の温度や湿度を遠隔地から把握できるようになります。
一般に、次のようなデバイスが居室に設置されます。
- 人感センサー
- ベッドセンサー
- 温湿度センサー
- 温湿度計
- 開閉センサー
- 顔認証カメラ
- バイタル測定機器
- ビーコン

入居者の状態や居室内の環境など、センサーが感知したデータは、介護スタッフのパソコンやスマートフォン、タブレットにリアルタイムで表示されます。異常や予兆を検知するとアラートが通知されます。
たとえば、夏場に室温が異常に高くなっている場合、入居者本人の気づかないうちに熱中症になってしまうことがあります。見守りシステムが働いていれば、まず居室の温度センサーが感知し、近くにいた介護スタッフがスマートフォンのアラートに気づき、対応に駆けつける、という一連の流れがスムーズに運びます。
センサーが集めたデータやバイタル測定機器のデータは、リアルタイムに活用されるだけでなく、介護記録システムにもつなげることができます。このほか、アプリの開発やIoT機器との連携も進められており、見守りシステムの機能は今後一層充実していくと予想されます。
見守りシステム導入のメリット
見守りシステムを導入すると、介護サービスを提供する側にも受ける側にもメリットがあります。具体的にどのようなメリットが期待できるのかを見ていきましょう。
事故やトラブルの防止
入居者がベッドから離れる際、介護スタッフの介助が間に合わずに転倒するケースが少なくありません。見守りシステムでは、センサーが感知してスタッフに通知してくれるので、すばやく介助に駆けつけることができます。トイレでの異常にも早い対応が可能となるなど、事故やトラブルを未然に防ぎます。
居室の環境を快適に保つ
温湿度センサーによって各居室の状態を把握できます。エアコンを好まない高齢者も多いので、特に熱中症予防に役立ちます。
見回りや訪室の回数を減らせる
訪室しなくても入居者の状態や環境を把握できるので、見回りや訪室の回数を抑えることができます。バイタルを自動記録している場合には、毎朝の訪室も不要となり、さらに介護スタッフの負担が軽減できます。
自動記録で業務の効率化
センサーデータやバイタル測定機器のデータなどが自動で記録されるため、手入力する作業の多くが不要となり、誤入力も防げます。業務の効率化が進みます。
人出不足の解消
業務の効率化が進むと、介護スタッフの負担が軽減し、結果として人手不足の解消にもつながっていきます。職場として魅力的な環境が整うことで、新規スタッフも採用しやすくなり、離職が減り定着が進む効果も見込めます。
まとめ
介護のDX化の中でも、今回見てきた見守りシステムは、既に導入実績を大きく伸ばし成果を上げつつあるようです。導入コストは小さくありませんが、慢性的な人手不足など、介護業界が抱える課題を解決するためには避けて通れないステップと言えるでしょう。