2024.03.08
ICTで進化する自動ドア、すべての人にやさしい設備の実現へ
- #ICT
- #ウェルビーイング
- #スマート化
- #ユニバーサルデザイン

すでに私たちの暮らしに定着し、欠かせない設備となっている自動ドア。車いすの人も荷物を抱えた人も、通行する人を選ばずだれもが使いやすいユニバーサルデザインの代表例です。ここでは、ユニバーサルデザインの観点から自動ドアのメリットを確認するとともに、ICTの活用によって改善が進む自動ドアや、当社が参画して開発した「ミライロドア」についてご紹介します。
自動ドアとユニバーサルデザイン
日本国内では、現在200万台以上の自動ドアが稼働中です。オフィスビル、商業施設、公共施設、病院など、あらゆる施設で標準的に設置され、今や自動ドアは社会に不可欠なインフラのひとつとなっています。建物におけるユニバーサルデザインを考えるとき、だれもが利用する自動ドアの役割は大きく、ユニバーサルデザインの実現に大きく貢献できる設備でもあります。
ユニバーサルデザイン(Universal Design)とは、身体能力の違いや年齢、性別、国籍などに関わらず、すべての人にとってわかりやすく利用しやすいデザイン、あるいはそのデザインの考え方を表します。そして自動ドアは、元来その基本的な機能から、ユニバーサルデザインの代表例とみなされてきました。
自動ドアは、障害のある人にとって便利な設備であるだけでなく、対象はより広く利用者全員にとって利便性があるものです。ノブを回したり重いドアを押すなどの動作が不要になるため、車いすの人、視覚障害のある人、高齢者などに限らず、ベビーカーを押す人や両手に荷物を抱える人など、あらゆる人にとって使いやすい設備となっています。つまり自動ドアは、だれかを特別扱いして専用に設けられるものではなく、あらゆる通行者対象にしたユニバーサルデザインなのです。
ユニバーサルデザイン・バリアフリー・インクルーシブデザイン
ユニバーサルデザインは、すべての人を対象とし、「初めから」だれもが使いやすいようにデザインします。これに対しバリアフリーは、高齢者や障害のある人などが社会生活をしていく上で障壁(バリア)となっているものを取り除くことを目指し、障壁を「後から」取り除いています。
近年よく耳にするようになったインクルーシブデザインは、高齢者や障害のある人のように、これまでデザインプロセスから除外(Exclude)されがちだった人々を、デザインプロセスの初めから巻き込み(Include)、一緒にデザインしていく手法です。だれもが使いやすいデザインを目指す点において、ユニバーサルデザインと共通しています。
ICTで進化する自動ドア
ユニバーサルデザインを目指す取り組みでは、ICTの最新技術によってこれまでになかったソリューションが続々と生まれ改善が進み、あらゆる人にやさしく使いやすい設備や施設、サービスなどが実現しつつあります。自動ドアについても例外ではありません。
自動ドアでは、センサーが目となり人の接近を感知します。かつては、人の重さで反応する「床踏み式」や人の接近による温度変化で反応する熱線センサーなどが一般的で、人を検知できないケースが頻発していました。現在では、センシング技術の進歩により新たなセンサーが開発されて導入が進み、安全性も大きく向上しています。
現在主流の自動ドアでは、次のようなセンサーが活用され、ドアを開けるための起動や、ドア通過中の人やドア近くで停止した人の安全を確保する役割を果たしています。
- 光線放射式・電波方式(マイクロ波や赤外線の反射で人や物体を検知する)
- 光線反射方式(赤外線の反射で人や物体を検知すると、ドアを閉じないようにする)
- 光電方式(ドア両脇に設置され、光線がさえぎられている間はドアを閉じないようにする)
- 超音波方式(超音波を放射してエリアを監視し、人や物を検知するとドアを閉じないようにする)
すべての人に優しい自動ドア「ミライロドア」
ICTのさらなる活用により、新世代の自動ドアも生まれています。弊社ハウディと株式会社ミライロ、フルテック株式会社の3社で開発した「ミライロドア」では、スマートフォンとの連携により、通行者一人ひとりに合わせて開閉方法を変更できるほか、視覚障害のある人には音声案内をするなどのサポートが可能になっています。個々に最適な動作が行われるため、自動ドアの利便性や安全性が飛躍的に高まりました。
参考:【プレスリリース】国内初!すべての人にやさしい新世代の自動ドア「ミライロドア」を開発」

まとめ
2024年4⽉1日施行の改正障害者差別解消法により、民間事業者に対しても障害のある人への合理的配慮の提供が義務化されます。商業施設やオフィスビルなど、多くの空間において対応が急がれる中、ユニバーサルデザインの代表格である自動ドアの導入も進むことでしょう。ICTの活用により進化を続ける自動ドアの最新動向については、是非知っておきたいものです。