2023.07.31
Bluetoothの知識をアップデート! IoTを実現する機能や機器をご紹介
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Bluetoothを使ってIoTを実現する時代がやってきました。ここでは、Bluetoothの概要をおさえた上で、IoTと深く関わる新たな機能や機器をご紹介します。IoTの市場ニーズに応えるソリューションとなったBluetoothの今を見ていきましょう。
Bluetooth概要
Bluetoothは無線通信技術の一つです。近くにあるデジタル機器同士をワイヤレスでつなぐ技術として広く浸透し、イヤホンとスマートフォン、マウスやキーボードとPCのように、近距離での通信に利用する技術として認識されている方も多いかもしれません。
「1対1」の短距離通信を想定した技術としてスタートしたBluetoothですが、バージョンごとに機能の改良が進み、現在では「1対多」さらに「多対多」の長距離通信も可能となりました。データの転送速度や省電力機能も画期的に向上し、特に消費電力の少なさにおいて優れています。
こうした機能の向上を受けて、今やBluetoothは、IoTを支える主要なデータ転送技術ととらえられるようになりました。照明器具から各種センサー、ビーコンをはじめとする多種多様なIoT機器の基盤技術として、ビジネスシーンでの利活用が広がっています。
Bluetooth Low Energy(BLE)
2009年リリースのBluetooth4.0以降には、省電力(Low Energy)機能が搭載されています。もともと消費電力の少ないBluetoothですが、さらに約10分の1に減らして超低消費電力を実現しました。Bluetooth1.0から3.0までを指す「Bluetooth Classic」に対して、「Bluetooth Low Energy(BLE)」と呼ばれ、現在のBluetoothの主流となっています。
Bluetooth(BLE)のメリット
Bluetoothには主に次のようなメリットがあります。
- 消費電力が少ないので長時間使用できる
- 搭載製品や運用コストが安価
- 世界標準規格で搭載製品が多い
こうしたメリットに近年の機能向上が合わさって、スマート化を進めるさまざまな分野においてBluetooth搭載のIoT機器が選ばれていると言ってよいでしょう。
Bluetoothの最新機能
Bluetoothの技術によって、まずワイヤレス化が実現し、次に省電力化が進みました。続いて近年では、データ転送技術、デバイスネットワーク、位置情報サービスにおいて次のような機能の進化を遂げています。
データ転送技術
Bluetooth搭載のIoT機器の需要拡大を受けて、データ転送技術は、速度、距離、容量のすべてにおいて改善が図られています。2016年に登場したBluetooth5.0では、通信速度が2倍、通信距離が4倍、通信容量は8倍へと機能が拡張されました。これにより、通常の現実的な環境で、通信速度2Mbps、通信距離120メートルまで伸びています。さらに距離については、Bluetoothルーターの登場で最大300mの長距離通信も可能になりました。
デバイスネットワーク
2017年、Bluetoothにメッシュネットワーク対応機能が追加されました。「Bluetooth meshネットワーク」によって、「多対多」の通信が可能となり、大規模なデバイスネットワークを構築できるようになりました。数十台から数千台のデバイスが相互に通信する必要のあるIoTのシステムに適した技術です。具体的には、ビル内の空調・電気・防災・防犯などの管理を自動化するビルオートメーションやセンサーネットワークが想定されており、すでに商業施設の照明制御やオフィスの在室状況把握などにおいて役立てられています。
位置情報サービス
2019年、Bluetooth5.1において方向探知機能が追加されました。方向探知機能は、ペアリングされたBluetooth機器がどの方向にあるかを教えてくれるものです。従来から遠近の判別は可能でしたが、これに方向が加わったことで、位置情報サービスのソリューションとしてBluetoothを活用する道が開けました。現在最も成長の著しい分野の一つとなっています。
この機能によって、次のようなユースケースが生まれています。
対象物追跡
リアルタイム位置情報システム(RTLS)によって、倉庫内の工具や作業員などの追跡が可能です。Bluetoothの受信機とタグを用いて対象物の位置を特定します。
屋内ナビゲーション
Bluetooth屋内測位システム(IPS)によって、空港、駅、美術館などのように複雑な施設内の道案内ができるようになりました。施設内各所に配置されたロケータービーコンをスマートフォンのアプリで探知することで、現在位置を算出します。GPSでの計測が困難な屋内において力を発揮し、標準的なシステムとして急速に普及しています。
デジタルキー
スマートフォンをデジタルキーとして使用。家やクルマ、オフィスビルなどに近づくと、ドアやスペースのロックが解除されます。
持ち物探索
鍵や財布などの持ち物にBluetoothのスマートタグをつけておくと、紛失時にはスマートフォンのアプリから見つけ出すことができます。
Bluetooth搭載のIoT機器
Bluetooth搭載のデバイスの中から、ビーコン、Bluetoothセンサー、電子棚札をご紹介します。いずれもIoTの実現に大きな役割を担っており、今注目の技術です。
ビーコン(Beacon)
ビーコン(Beacon)は、Bluetooth Low Energy(BLE)で通信する小型のデバイスです。電波や光などの信号を送りつづけ、スマートフォンなどの受信機でその信号を受信して位置特定や情報送信などを行います。GPSでの計測が困難な屋内においても正確な位置情報が取得でき、ボタン電池で長期間利用できることもメリットです。
ビーコンは、すでに幅広い分野で活用が進んでいます。道路上に設置されたビーコンからは、通行車両のカーナビなどに道路交通情報を表示させる仕組みが実現。子どもや高齢者の見守りサービスにも活用されています。今後もさまざまな展開が見込まれており、たとえば小売業では、ビーコンで取得できる顧客や商品の位置情報をもとに無人決済店舗の実現も視野に入ってきています。

Bluetooth(BLE)センサー
IoTの肝となるセンサーについても、Bluetoothに対応したセンサーのラインナップが充実してきています。次のような種類が揃い、いずれもビジネスユースに耐える性能を持っています。
- 温湿度センサー
- CO2センサー
- 人感センサー
- 開閉センサー(ドアや窓の開閉状況を検知)
- 加速度センサー(モノが動いたことを検出)
- 遮断センサー(液体やモノの残量検知)
電子棚札(ESL)
電子棚札(ESL:Electronic Shelf Lables)とは、店舗で従来使用されてきた紙の値札をデジタル化したものです。電池で稼働する電子ペーパー(e-paper)の小型ディスプレイを使用し、商品名や価格などを表示します。各電子棚札はBluetoothでネットワークとつながって一元管理され、価格の一括変更が瞬時にできることが大きなメリットとなっています。POSとの連動で在庫情報も表示できます。時間も人手も必要だった作業を大幅に効率化し、商品ロス改善にも役立つ、今注目の店舗DXソリューションです。

まとめ
メッシュネットワークや位置情報サービスのような新しい技術が加わり、Bluetoothのユースケースは飛躍的に増えました。電子棚札の市場も急速に成長しています。IoTとのつながりは、Bluetoothの技術の進歩とともに深まったと言ってよいでしょう。IoTを支える技術として、Bluetoothの役割は今後ますます重要になっていくと予想されます。