2023.01.13

AIカメラとは? 最新の活用事例も含めて解説 

  • #DX

人工知能(AI)を組み込んだAIカメラの導入が進んでいます。すでに店舗やオフィス、工場など、さまざまな場所で見かけるAIカメラですが、ここであらためてどのようなデバイスなのか、どのような用途があるのかなど、基本的なことを押さえておきましょう。最新の活用事例についてもご紹介します。

AIカメラとは

AIカメラには、その名のとおりAIが搭載されています。従来のカメラでは、撮影した映像を見るのは人ですが、AIカメラではAIが映像を確認して解析します。つまりAIカメラは、撮影した映像を解析する機能を持ったカメラと言えるでしょう。

AIカメラの撮影機能は、基本的には従来のカメラと同じです。顔認識によるオートフォーカスや露出調整機能、人の動きを追いかける機能などを備えており、性能は年々向上しています。

解析の機能については、後の「AIカメラでできること」でもご紹介しますが、映った映像を分類して属性などを判断するタイプの機能と、事前に登録されたデータに合致したものを検知するタイプの機能があります。いずれも、AIが搭載されることによって解析作業に人手が不要になるだけでなく、用途や利便性が広がることが大きなポイントです。

AIカメラの種類

AIカメラには、どこでAI処理を行うかにより、2つのタイプがあります。末端(エッジ)のデバイスで行うエッジ型とクラウド上で行うクラウド型です。

エッジAIカメラ

エッジAIとは、IoT機器やセンサー、カメラのようなエッジのデバイスに直接AIを搭載して情報処理をする技術です。したがって、エッジAIカメラは、AIを搭載したカメラということになります。

エッジAIカメラは、リアルタイムでの処理に強みがあり、撮影した映像はすぐに解析されます。撮影から解析までの間にインターネットの通信が不要であるため、通信コストの節約になるほか、セキュリティの面でメリットがあります。データを保存する場合には、必要なデータだけをサーバーに送って保存します。

クラウドAIカメラ

クラウドAIとは、AIが搭載されたクラウドにデータを送信して情報処理をする技術のことです。AIはカメラから離れた場所にあるクラウドサーバー内に搭載されており、カメラで撮影した映像はすべてクラウドに送られ、そこでAIが解析を行います。

すべてのデータをクラウドに送る必要があることから、通信量が膨大となり、通信環境に左右されやすく、セキュリティの面でのリスクもあることは留意しておくべきでしょう。

AIカメラでできること

AIカメラが解析できるものは多種多様です。大きく4つに分類してご紹介します。

人の検知

カメラに映った人の体全体を検知します。特定エリアにおける人数のカウントや滞在時間の計測ができ、混雑状況の把握も可能となります。マーケティングなどへの応用が考えられるほか、不審な動きをする人物や禁止エリアへの侵入検知もできるので、セキュリティへの利用が期待できます。

万引き対策へのAIカメラ導入例の説明図

物の検知

あらかじめ特定した物体を検知します。車両の台数のカウントや、製造業では外観検査・異物検出にも活用されるほか、段ボール数をカウントできるので、物流倉庫や店舗などで商品在庫状況の確認や搬出入の管理を行うのに有効です。

工事現場でヘルメット着用の有無を検出したり、鉄道の駅では、白杖や車椅子利用の乗客を改札で検知し、リアルタイムで駅係員に通知するシステムも実証実験が始まっています。

顔認識・顔認証

カメラに映った人物の顔を認識する技術で、性別年齢を推定できます。事前に登録された人物と合致するかどうかの判定も可能なので、顔認証システムとしてオフィスの入退室管理や勤怠管理に利用できます。顔の表情から人の感情を推定する取り組みも始まっています。

文字認識

車両のナンバーや荷札に書かれた送り先など、文字を認識します。車両のナンバープレートの認識により、駐車場などでの車両認証が可能となります。さらに文字に類するものとして、バーコードも検知できます。

AIカメラの活用事例

AIカメラは現在、幅広く活用が進んでいます。最新の活用事例を見ていきましよう。

買い物の際のAIカメラの認識のイメージ画像

小売店舗の売り場づくり

小売店にAIカメラを導入すると、来店客の属性や行動が可視化され、「売れる」売り場づくりに活用できます。AIカメラで収集できる情報は、性別・年齢層・店内での動線・滞在時間など。購入者の性別や年齢層がわかれば、どの属性の客にどんな商品が好まれているかが把握でき、商品の仕入れに活かせます。来店客の動線や滞在時間の情報は、店舗レイアウトや商品の配置、販売商品の選択を検討する材料になります。

無人店舗

AIやセンサー技術を使った無人店舗も、日本国内で展開が始まっています。店舗内に設置した複数のカメラが入店者を追跡し、棚にあるどの商品を取り上げたのかまで認識します。密集した状態でも正確な認識が可能なレベルにまで精度は上がっています。

店舗デジタルサイネージの最適化

AIカメラを用いることで、小売店舗に設置したデジタルサイネージの広告配信を最適化することができます。常時ループ再生される従来の広告配信とは異なり、AIカメラが来店客を感知すると、商品棚の前を通過するタイミングで冒頭から広告を再生します。

空調・照明の最適化

ビルや工場では、建物内のエネルギー管理のためにAIカメラやセンサーが役立っています。人の検知で照明や空調をきめ細かくコントロールするシステムにより、最適化が図られています。個人の住宅においても、それぞれの好みに合った生活空間に整えるために、AIの搭載が始まっています。

まとめ

AIカメラを活用すれば、膨大な映像データがさまざまな用途に利用可能なデータとして生まれ変わります。今回ご紹介した活用事例のほかにも、オフィス、倉庫、医療・福祉など、幅広い分野ですでに利活用が進んでいるのは、データの価値にも目が向けられているからでしょう。業務効率化を実現するためにも、一歩進んだマーケティングのためにも、AIカメラの導入は今後一層進んでいくことでしょう。

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